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鈴木 伸武
Journal of Nuclear Science and Technology, 16(3), p.221 - 222, 1979/00
被引用回数:1Acid Red265(アゾ染料)およびAcid Blue40(アントラキノン染料)とNCSを含んだ亜酸化窒素飽和水溶液の放射線分解によって生成するラジカルアニオン、(NCS)、との2分子反応速度定数をTryptophanとの競争反応を利用して決定した。与えられたAcid Red265およびAcid Blue40と(NCS)との反応速度定数はそれぞれ3.810Mおよび5.110Mおよび5.1であった。
鈴木 伸武; 徳永 興公; 鷲野 正光
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 51(5), p.1337 - 1340, 1978/05
被引用回数:5G(-Dye)はNO飽和水溶液においてはOHラジカルの有効な捕捉剤であるBrおよびIの添加によって著しく増加した。すなわち、G(-Dye)はBrおよびIの添加によってAcid Red265の場合には1.46(無添加)から1.85(at10mMBr)および1.76(at1mMI)に増加し、Acid Blue40の場合には0.51(無添加)から2.07(at10mMBr)および1.84(at1mMI)に増加した。しかしながら、G(-Dye)は窒素飽和水溶液においてはBrおよびIの添加によって減少した。このようなNO飽和水溶液におけるBrおよびIの添加によるG(-Dye)の増加は主にBr(orI)+OHBr(orI)+OH,Br(orI)+Br(orI)Br(orI)によって生成されるラジカルアニオンBrおよびIの染料分子のring-structureに対する攻撃に起因するものであると結論した。一方、G(-Dye)はNO飽和水溶液においてはClの添加によって変化しなかった。これはClの生成速度が中性水溶液においては非常におそいためであろう。
鈴木 伸武; 長井 武司*; 堀田 寛; 鷲野 正光
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 26(12), p.726 - 730, 1975/12
Acid Red265(アゾ染料)の放射線水相酸化の研究を行なった。脱色反応は反応初期において、first-order kineticsに従った。脱色のG値は線量率、染料濃度、酸素の有無には無関係で1.000.04であり、NO、HOの添加で増加した。照射染料水溶液の吸収スペクトルを観測すると、6.410rad以下では等吸収点が存在し、one radiation induced productの生成を示唆した。6.410rad以上では等吸収点は消失した。アゾ染料の脱色反応は水の放射線分解の一次生成ラジカルであるOHラジカルの発色団に対する攻撃によって誘起され、Acid Red265とOHラジカルとの反応速度定数はpH6.4で8.110Msec、pH2.1で9.310Msecであった。一方、酸素飽和水溶液中のpHは照射時間とともにいちじるしく低下し、水溶液中の全有機炭素量は減少した。
鈴木 伸武; 長井 武司*; 堀田 寛; 鷲野 正光
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 47(7), p.2158 - 2163, 1975/07
Acid Red 265水溶液の放射線脱色反応に対するアルコールの効果を調べた。窒素飽和水溶液ではG(-Dye)はアルコールの添加によって著しく増加し、2mMnブタノールの添加によって1.83(無添加の場合1.00)まで増加した。一方、酸素飽和水溶液ではG(-Dye)は少量のアルコールによって著しく減少した。両水溶液におけるアルコールの添加効果、すなわちG(-Dye)はアルコールとOHラジカルとの反応性の順であった。窒素飽和水溶液におけるG(-Dye)の増加はアルコールとOHラジカルとの反応によって生成するアルコールラジカル(RCHOH)の染料に対する攻撃に起因している。酸素飽和水溶液においては、RCHOHは酸素とすばやく反応し、染料と反応しない過酸化物を生成する。種々の添加剤との競争反応から、Acid Red265とOHラジカルの反応速度定数は9.31.410Msecであった。SCN、グルコース、フェノールの添加効果についても調べた。